馬込の地の名前

 江戸時代。駒沢、駒込、馬込と馬の産地であり、湧き水が豊富で放牧をしていたのです。春は蓮華の花が咲き乱れ、夏は蛍が飛び交う!そして、かえるの声に明け暮れる、田園地帯でもあり、江戸の貴重な野菜の産地としても白菜・小松菜など栽培されていました。その昔、源平合戦の頃は、武蔵野国と呼ばれた、この一帯の地方の名だたる馬放の地であり、毎年、京の都に献上する放牧場であったそうです。九十九の谷間と呼ばれる程狭い坂道が多かった為に「狭い道を越える」馬込の地の名前になりましたそうな。

幻の馬込城

 2003年は江戸開府の400年として、東京のあちらこちらでイベントがありました。1603年に江戸幕府を開いた徳川家康。その居城となった江戸城は、元を気付いたのは実は大田道潅という、室町時代中ごろの武将でした。この人は、武将として、歌人としても有名で、本名は大田資長(すけなが)と言いましたが、出家して道潅(どうかん)と名乗っていました。この道潅が江戸城の基を築くときに、実はここ馬込が最有力の候補地だったのです。道潅自ら実地検分に訪れ、起伏に富んだ美しい地形の馬込一帯を 大変気に入ったと言います。そして村の長老に「重なり合う山と谷が、美しいのォ~!ところでどれ程の谷の数があるのか?」と聞くと、「はい!九十九谷ございます」と、答えたそうです。それが道潅には、「苦重苦」に聞こえたのでしょうか?馬込に城を築く計画を中止し、今の皇居の場所に江戸城を築いたそうです。もし…この馬込の地に江戸城(馬込城)が出来ていたならば…この西馬込あたりは東京の表玄関として、東京駅になっていたかもしれない?そんな想像も楽しい、西馬込です。

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